不動産登記を改ざん 『地面師』
土地を利用した専門の詐欺を働く「地面師」と呼ばれる犯罪者があります。
登記制度や印鑑証明制度の盲点を利用して、土地所有者の知らないうちに、土地や建物の名義を無断で他人に移転登記したり、登記簿を改ざんする手口の犯罪です。
仮名の個人名で、あるいはそのために設立した架空の法人が、登記簿上の所有者になりすまして、他人の土地を第三者に売却したり、あるいは担保に供するなどして、一般市民や金融業者から金銭を騙し取る悪質な詐欺です。
通常は、常習者の複数グループによって犯行が行われるといわれます。
地面師の典型的な犯行の手口は、他人の不動産をその所有者の知らないうちに、無断で他人、または架空の法人名義に所有権移転登記してしまいます。そして、自分が真実の所有者であるかのように装い、その売却し所有権移転登記をして買主から代金を騙し取ったり、その不動産を担保に抵当権設定(仮)登記をして金融業者などから金銭を受取って姿を消すなどの犯行手口があります。
しかし、買主や抵当権者は、所有権移転登記や抵当権設定登記を受けても法的には保護されませんので、金銭を騙し取られるだけになってしまいます。
日本国内の1980年代のバブル経済下では、地価の高騰に伴った不動産業者のかつてない投機の拡大に乗じて地面師が横行したといわれます。
近代社会の土地私有が民法に保護される時代になって以来、古くから登記をめぐって行われている犯罪に地面師があります。